名古屋市中区の住宅街にひっそりと灯る一軒、麦の星。
前回は、静けさの中で味わう塩と醤油の特製中華そばに心を奪われた。澄み渡る出汁、絹糸のような自家製麺──あの一杯は、まるで夜空に瞬く星のように、静かに、しかし確かに記憶に刻まれている。
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そんな「麦の星」が、今年も本気の一杯を送り出した。
北海道札幌の超名店、札幌ラーメン輝風とのコラボレーション濃厚味噌ラーメン(¥1,300)。
2/17(火)11:00より販売開始、3月末までの期間限定だ。

前回が“静”なら、今回は“熱”。
けれど、そこに流れる芯の美学は同じだった。
スープと味噌ダレは札幌の輝風から直送。豚骨ベースの濃厚な旨味に、幾重にも重なる複雑で芳醇な味噌の香り。レンゲを入れた瞬間、とろりとした質感が伝わる。口に含むと、力強いコクが広がるのに、不思議とくどさがない。濃厚なのに重くない──このバランス感覚こそが、両店の真骨頂だと感じた。

そして今回の主役のひとつが、麦の星らしさを凝縮した“国産もち麦香る自家製中太麺”。
この一杯のために、加水率や配合、製麺工程まで新製法で開発されたという。もちもちとした弾力、しっかりとした食べ応え。濃厚味噌スープに負けるどころか、真正面から受け止め、共鳴する存在感がある。噛むたびに小麦の甘みがふわりと立ち上がり、味噌のコクと溶け合う瞬間は、まさに至福だ。

具材も妥協がない。
注文ごとにラードで炒められるもやしと挽肉。シャキシャキとした食感と香ばしさが加わることで、スープの奥行きはさらに深まる。今回は味玉を追加し、海苔とチャーシューを選択。背脂は見送ったが、それでも十分すぎる満足感だった。煮卵のとろりとした黄身、丁寧に仕上げられたチャーシュー、整然と盛り付けられた一杯の美しさ──見た目の完成度も相変わらず高い。


気づけば、スープを最後の一滴まで飲み干していた。
前回の塩や醤油が“澄み渡る余韻”だとするなら、今回の味噌は“情熱の余韻”。けれど、どちらにも共通しているのは、素材への敬意と一杯への誠実さだ。派手さに頼らず、真摯に味と向き合う姿勢。それが「麦の星」という店の揺るがぬ軸なのだろう。
価格は¥1,300。大盛り+¥150、味玉+¥150、TPバラ海苔+¥100、TP背脂+¥100。
このクオリティでこの価格──正直、感動ものだ。


期間限定、3月末まで。
星のように輝くこの一杯を、どうか見逃さないでほしい。

あの夜、ふと見上げた空の星のように。
きっとこの味噌ラーメンも、誰かの心に熱い光を灯すはずだ。
【店舗情報】
店名:中華そば 麦の星
住所:〒460-0006 愛知県名古屋市中区葵1丁目22−14 村上ビル 1階
電話番号:052-908-1167
営業時間:月火木金(11:00~16:00 17:30~22:00)土日(11:00~22:00)
定休日:水曜日
アクセス:地下鉄新栄町駅2番出口から徒歩1分
SNS:公式SNS
HP:公式HP

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